世の中と私

グチです。でも世間のおかしさをいちいちいうと世間にいられないでしょ。

聖徳太子から金剛組へ

すべて敬称略。

 

江戸末期の江戸幕府のガワに優秀なひとがいたんだということをいう人たちがいる。ワタシは「アホか」と思っていた。

というのは江戸末期の幕府は制度疲労を起こしていたからだ。制度疲労を起こした組織(?)の中にいれば優秀なひとでもチカラを発揮できない。そしてそう状況を制度疲労と呼ぶものなのだ。

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上は現代ビジネスの記事をヤフーが引用したものの引用だ。この記事の内容は知っていた。堤未果が著作で指摘していたからだ。

韓国についてワタシはいろいろと思う。正直悪い気持ちになることが多い。だが韓国はとっくの昔に植民地になっている。今の時代の植民地はその国の(主に)企業経営に参加するカタチで行う。企業の株を所有したり関連会社を所有する。こういう植民地を金融植民地という。これができるとその国のひとがガンバッテ働くと自分たちにお金が入ってくる。

韓国の場合は通貨危機の時にやられた。近隣諸国もアジア通貨危機の時にそうとうやられた。やられたという意味は植民地にされたということだ。

金融植民地になることには当然問題がある。

今の世界の多くの国は民主政だ。民主政では選挙で政治家を選ぶ。金融植民地になると(あるいは近い状態になると)世論がコントロールできる。世論がコントロールできると献金を渡さなくても自分たちが良いと思う政党政治家を当選させることができるのだ。

これが非常に困ったことだ。

国のルール(具体的には法律)を作るのは国会で国会にいるのは選挙で選ばれた政治家だからだ。

 

金融植民地にする方法は基本3つ。三種類だ。

1つ目は今書いた通貨危機が起きたときに。

2つ目はその国が債務危機に陥ったときに。

ある国が債務危機に陥ったときは定石ではIMFが救済にはいる。IMFは救済に入るときに条件をつける。これは当然だ。「お助けしますからこういうことは守ってくれさいね」という条件をつけるのだ。だがこの条件がエグイ。この条件がエグイので結果その国が金融植民地にされてしまう。

 

だいたい韓国の話題は出るが韓国が植民地にされたんだという話はまったくでない。これはやっぱりおかしいとしか言えない。

 

3つ目は「ショック・ドクトリン」だ。大きな災害が発生したようなショックなことが起きたときにだ。

これが日本で行われている。だから日本も植民地にされつつある。ただここいう植民地というのは今書いた金融植民地だから昔の植民地ではない。


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上はマットディモンのボーンシリーズの名場面だ。

ボーンシリーズはもちろんフィクションだがこの映画の内容はそうとうリアルだ。主人公は洗脳(?)されているがこれに近いことは実際行わていた。何作目か忘れたがジョブズのような人物が出てくる。


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話が飛ぶが北朝鮮がいよいよ危ういとワタシは思っている。いつの時代にも一番強いのは情報だ。お金でも食べ物でもなく情報が一番強いものなのだ。過去にはゼロックスコピー機)で体制崩壊が起きてる。東西ドイツの統一には衛星テレビ(BS)の影響が大きかった。韓国と北朝鮮は当然同一言語だ。アクセントは違うのだうが。

北朝鮮の人たちは韓国のエンタメを観ているはずだ。KpopのPVや韓国のドラマ、韓国の映画。あんなものをみて北朝鮮の現実に耐えられるはずがないではないか。

余談だがプロパガンダプロパガンダという意図がなく作られた作品の方がプロパガンダとしての効果が高くなる。プロパガンダはある種の宣伝だ。プロパガンダというという意図が明確にある作品はプロパガンダとしての効果が弱くなるものなのだ。逆にプロパガンダという意図がない(あるいは薄い)作品には強いプロパガンダとしての効果がある。

韓国でエンタメを作っている人たちには北朝鮮に関する意識はほぼないはずだ。そういう仕事にはプロパガンダとしての効果が極めて高いのだ。

 

エンタメも当然情報だ。

 

ただもう成功例もでている。前にも書いたがそれは組合だ。労働組合のような組合ではなく漁協や生協のような組合。

日本には近江商人のようなギルドがある。村上春樹の「アンダーグラウンド」を読んで「近江商人」の伝統は残っていたんだと思って驚いた。

 

また話が飛ぶが白川静の研究で「なるほど」と思った。孔子はどうやら葬儀を司るひとだたようなのだ。そして墨子孔子を軽んじるような扱いをしている。墨子の坊は墨だがこの墨はどうやら入れ墨だ。そして墨子は橋や城を作るような人たち。

墨子をちょっと乱暴な職人集団だと考えると墨子が葬儀を司る孔子を軽んじるのは感覚的にわかる気がするのだ。

日本では伝説かもしれないが聖徳太子が命じたという逸話を持つ人たちが今もいる。

世界最古の企業といわれる金剛組がそうだ。

 

歴史や伝統があるから偉いわけはない。そういう歴史や伝統があると感覚的に「組合」やギルドに馴染みやすいということが重要なのだ。