日本社会は危険な社会だということを前に書いたが、その件についてももう少し書く。テレビに関してだ。昔のテレビ番組はひどかった。このひどかったというのはほめことばだ。あれは日本テレビの番組だったのか?〇〇スペシャルみたいな枠で「人間だか猿なんだかわからない存在が発見されました」という番組を放送していたのだ。その存在は明らかにおサルさんだった。どう考えても明らかにおサルさんでしかないのに「人間なんだかサルなんだかわからないんです」と普通にいっていたのだ。
これはポリコレであるとかコンプライアンスであるとか以前の問題だ。サギといえばサギだ。だけどそういう野暮なことはみんないわないでそういうことを楽しんでいたのだ。
ミスターマリックだってそうだった。マリックさんは明らかに手品師だった。でも「ハンドパワー」で不思議なことをするひとだということになっていたのだ。そういうことはみんなわかっていたのだがやっぱりそういう野暮なことはいわないでみんな楽しんでいた。
昔のTBSもひどかった。これもやっぱりほめている。朝から関口宏が不良番組をやっていた。ヒドイ不良番組。その不良番組が面白かったのだ。
こういうことがある時からできない。これはテレビ業界だけのことではない。日本社会全体でこういうことができない。その原因は「怖い」からだと思う。どんな苦情がくるのかわからないと思うと怖くてそういうことができないのだろう。実際いろんな苦情が来るのだろうが。事実問題にもなるかも知れない。
だけどこういうこととコンプライアンスやポリコレの話とは違う話だと思うのだ。
今書いたようなことができないこととコンプライアンスやポリコレが声高に叫ばれることとはつながってると思うのだ。