世の中と私

グチです。でも世間のおかしさをいちいちいうと世間にいられないでしょ。

「今の日本にはマーケティングが必要だ」 アンチスマート宣言

私は世間で言っていることがわからないことがある。今日はマーケティングの話だが世間で言っているマーケティングの意味が私にはよくわからない。

 

マーケティングは生まれたのは大恐慌の時だ。アメリカ。アメリカ人にとっての大恐慌のダメージはありえないくらい大きい。日本人にとっての戦争に匹敵する経験のようだ。

 

大恐慌の時に何もどうやっても商品が売れなかった。それで「自分たちが売ろうと思っている商品って世間の人たちは欲しくも必要でもないんじゃないのかもしれない」と思うひとが出てきた。そして「だったら世間の人たちが欲しい商品必要な商品をつくらなきゃ」というところから出てきたのがマーケティングだ。

 

そして(そういうことはあまりないが)マーケティングが最高にうまくいった時にはセリングは必要ではなくなる。ここでいうセリングというのは売り込みのことだ。そしてプロモーションもセリング。

 

だからマーケティングは売り込みをやらなくても商品が売れることを目指すものであって売り込みのやり方のことではない。だがプロモーションやプロモーションのやり方のことをマーケティングといっているひとがいるような気がするのだ。

 

もちろん客に寄せてもうまくいかない。だけど客が見えていないと厳しい。今の日本ではどういう業種も客が見えてない。

 

これを今厳しい状況のテレビで考えてみよう。ワイドショーやNHKの朝の連ドラの客は主婦だ。昔の主婦は話題も狭くて世間のことはあまり知らなかった。それでワイドショーはああいう内容だ。まだNHKの朝の連ドラが女性の一代記なのも客が主婦だからだ。

今もリアルタイムであの時間にテレビを見ている人たちがいる。でも私にはそういう人たちがどういう人たちなのかわからないし、そういう人たちがどういう番組が見たいのか、そういう人たちに必要なのはどういう番組なのかわからない。

テレビだけではなくこういうことが日本中にあるのだ。

 

余談だが成功しているユーチューバーたちは客が見えている。彼らは当然カメラに向かっているのだがカメラは見ていない。カメラの向こうにいる客が見えている。そういうユーチューバーだけが成功している。

ヒカキンは今となってはユーチューバーのNHKだ。ヒカキンは汚い言葉や悪い言葉は使わない。内容も安心できるものだ。だから子供がいる親御さんはヒカキンなら子供にも安心して見せられる。

 

日本中「客が見えてない」のだ。世界中かもしれない。

 

先日スターバックスに行った。私はスターバックスにはあまり行かない。年だしスターバックスに行くのが恥ずかしいのだ。○○マキアートというのもよくわからない。スタッフはちゃんとやっていた。でも作るのが面倒で大変な商品が多くて多くの客が待っていて正直待つのにうんざりしている客もいた。でもスタッフは事実頑張っていたし文句をいうひとはいなかった。若い人たちは甘いのが良いらいし。でもあの状況はどうだろうと思った。人の商売にとやかくいうつもりはないのだが。

 

「書を捨てよ町に出よう」といったのは寺山修司だがマーケティングをやりたいのなら町に出なよ。そういうスマートではないことが今の日本に一番必要なことだ。今の日本人にはスマートじゃないことが一番必要なことだよ。

 

そういう意味でアンチスマート宣言。