あるうどんのチェーン店が好きで週に一回は行きます。
「はなまるうどん」です。
私がその店に行くのはたいてい中途半端な時間です。
夕方の5時とか。
一頃店長さんの半ギレで店に出ていました。
理由は簡単で「店員さんの数が少なすぎる」からです。
店長さんともう一人だけで店を、その時間にまわしていて、それでは腕利き店長でも客をどうしても裁き切れない状態だったのです。
ああいう店が客を待たせることは基本ないでしょ。
でも麺をゆがく時間が必要になるので、客を席も座らせて、そこに商品を運ぶようなことをしなければならなかったのです。
当然店長さんは半ギレです。
しかも、これは「はなまるうどん」だけではないのですが、前払いの店でうっとうしくて、しかも長く、面倒くさい商品の名前を客にいわせるシステムがあります。
大とか中とか小とかあったかいのとか冷たいのかです。
あれが客からするとイヤなのです。
私は基本サービスする側ですが、客はイスに腰かけて、メニューを見て「これください」とか「これにします」で良いものなのです。
それをうっとしく長く面倒くさい商品の名前を客に言わせるなど私にすれば問題外です。
ああいうのは「券売機」を使えばいいだけなのではないのでしょうか。
わかりやすい「券売機」をメーカーと共同開発することは簡単なはずですが。
先日その店に行ったときには、その店の店長さんは楽しそうに店員さんと世間話をしながら店に出ていました、シフトが変わって店員さんの数が増えていたからです。
ユーチューブで観たというか聞いたのですが、博多大吉さんのクレーム処理はすばらしかったです。
クレーム処理自体も問題で、クレームが一店員の対応のまずさから来る場合もあるのですが、上の方の考えが甘かったり、構造上何らかの問題があってクレームが発生している場合もあります。
たとえば客も店員もとても紛らわしい状況が起きている場合です。
たとえばうどん屋さんでネギを載せるのか、載せないのかであるとか、そういうことは客にも店員にもまぎらわしいじゃないですか。
それを一々客に確認を取れという指示が出ている場合があるのです。
こういう指示を出している上のひとの考えは甘いですし、これは構造上の問題です。
そういうことでクレームが発生している場合もあるのです。
こういう事でもクレームは店員さんの不手際とはいいがたいと私は考えるのです。
上が悪いのです。
そういうクレームが出ているからと言っていちいち上にそのクレームを上げて、その構造を変えることはとても難しいでしょ。
大吉さんのクレーム処理はすばらしかったのですが、あれは実はちょっと違うのです。
店長が店の若いひとに「クレーム処理に行くから一緒に来い」といっている場合が多々あります。
そういう店長はわかっています。
鬼みたいなクレーマーがいます。
「代表者を出せ」みたいなことを言って怒鳴り散らすようなひとです。
そのクレームを店長がしばらく聞いた後に、あることを言うのです。
「大変申し訳ございません。こちらの方から、ご迷惑でなければお宅にお伺いしてお詫びを申し上げます。つきましてはお名前とご住所を教えていただけないでしょうか」
これをいうのです。
鬼みたいなクレーマーは「怖がります」。
「えっ、住所と名前を教えるの。オレ鬼みたいに好き放題言ってたわけだし。ウチに店のヤツが来るのってそれはどうなんだろう」と。
店長はさらに言います。
「お邪魔するときにコチラに不手際があっては申し訳ございませんので、お電話番号も教えていただけないでしょうか」と。
クレーマーはさらに「怖い」のです。
「名前も住所も電話番号も知られるのは相当まずいんだけれど」と。
そういう事をしておいて、クレーマーの家に手土産をもってお詫びに行くのです。
当然良い対応をしてもらえるのです。
「タバコ吸いますか、灰皿出しますが」とか。
違う場合もあります。
これはあるファミレスでご婦人方が話していて、「本当にそうなんですよ」と思いながら知らん顔をして聞いた話です。
「あのスーパーあるでしょ。あそこのレジの女の子ってダメじゃない。ちょっと別の件だったんだけれど、店長さんに来てもらったの。その件もあったのよ。でもあの子のあれは私もサービス業をしてるけどないわっていったの」という話なのです。
そのレジの女性はホントにひどかったのです。
「だからね、あなたは店長さんでしょ。あの子を首とか、そうはいかないとは思うのよ。でもあのまま放っておくのは違うでしょとかいう話をしたのよ」と話は続きました。
その店の店長さんはそうとう良い人でしたが、「ちょっとな」という人を結構雇っていました。
私からみて「まともなひと」は店長以外では一人しかしませんでした。
そのレジの女性がひどくなるのも当然の事情がありました。
レジはヒマだったり、混んだりするものですよね。
レジの応援を頼んでいる場面をあなたも観たことがあると思います。
男性店員が一切来ないのです。
来るのは店長だけでした。
あとになって「まともな」男性店員の人が来るようになったのですが。
その店は、おそらくつぶれたのではなく、社長が引いたのだと私は想像しています。
社長はその店長におそらく言ったはずです。
「君わかったでしょ。人を雇うのは本当に難しいから。で、その彼ね、その彼一人を見つけられた訳だし、それと君の経験になったという意味ではあの店もよかったと思うんだよ。だいたい良いひとを捕まえようと思うとあれ位のお金と手間はかかるものだし」と。
申し訳ないのですが、レジからの応援要請を無視していた男性店員の皆さんとレジの女性は店長の勉強の元になっていたのです。
「人を育てる」と思うと飛んでもないことになりはするのですが。
しょっちゅう会っている間柄でもクレーム処理になると私にはわからない世界ではあります。
ただサービス業にかぎらず「人との距離」はとても大事です。
必要以上に近づいても行けないし、必要上に離れてもいけません。
ある同僚が客とトラブルになった事がありました。
(女性だったのですが)彼女は客との距離を近づけすぎたのだと想像しています。
それは例えば今でいうとラインでつながるかどうかとか、ライングループを作って、その中に入るのかのような問題です。
基本仕事上に付き合いでラインでつながるものではないと、今(2016年)に私は考えていますし、ライングループは趣味であるとか、よっぽど気が合う人たち同士でやるものでしょう。
それを仕事上に持ち込むという発想自体NGです。
仕事上のお付き合いの人とラインでつながるという発想はやはり問題があると私は考えています。
発想自体に問題があるということです。
上司と部下でも、同僚同士でも、会社員とクライアントでも、教師と保護者でも、保護者同士であってもです。
今は(2016年は)です。
そうですよね、大吉さん。