なぜ今アライアンス(同盟)なのか
これは前にも書いたことなのですが。
「企業」が売り上げを伸ばす方法には二つしかないと私は考えています。
たとえば社長を含めた従業員が10人の会社で考えます。
「会社を大きくする方法」です。
従業員が10人の会社を、社長を含めた従業員を1000人にしたと考えてください。
この場合に利潤が100倍になったとします。
よさそうですが、よくありません。
社長を含めた従業員の数が100倍になっているからです。
結果一人当たりの取り分(給料)は一緒ではないですか。
もう一つの方法は雑誌で考えてみましょう。
月刊雑誌があるといます。
これを週刊雑誌にするのです。
月刊雑誌を一回発行して出していた利潤が4倍から5倍になります。
しかし編集者も執筆者も4倍から5倍必要になります。
結果一人当たりの取り分(給料)は一緒にならざるを得ません。
もしそれをしなかったとしたらブラック企業になるよりほか道がないのです。
「伸びているときの企業」にはよくある話です。
たとえば店を一軒出した、あとうまく行った場合に、もう一軒、もう一軒と店を出してゆきます。
当然だと思われるかもしれません。
結果100店舗出したとします。
その場合に誰が社長で、誰が重役で、誰がエリアマネージャーで、誰が店長で、誰が店員さんなのでしょうか。
いい店ならばお客さんは来てくれます。
しかしもし従業員の数が100倍になったとするならば、一人当たりの取り分(給料)は一緒ですよね。
ちょっと考えてしまいませんか。
だからフランチャイズが存在します。
これはたとば「ウチの看板も、ウチのノウハウも、ウチの流通も使ってください。ただし一定のフランチャイズ料(これを私は著作権に近いものだと考えています)を入れてください。ウチのルールを守ってください」というものです。
「ウチのルールを守ってください」というのは横暴だと思われるかもしれません。
しかし例えばコンビニエンスストアにあなたは行きますよね。
同じ看板のコンビニエンスストアで違うルールが存在していたら、あなたが困るでしょ。
それと、あるコンビニ店であなたが客としてイヤな思いをしたら、そのコンビニチェーン全体が嫌いになりますよね。
だから「ウチのルールを守ってください」と言わざるを得ないのです。
例えば大手コンビニエンスストアにあなたはある種の安心感をもっていませんか。
「はずれないよね。まあ正直コンビニだし、高級なものを買いに来たわけでもないし」ともし、あなたは思っているとしたら、それが「安心感」です。
ですから「フランチャイズビジネス」にはそうとう今でも可能性があるでしょう。
ただこれを作るのはそうとう難しいです。
作ることが出来るのならスゴイと思います。
ここで出てくるのがアライアンスです。
直訳すれば同盟です。
「ウチはちっちゃいよね。ちっちゃい方が小回りが効いていいよね。でも弱いんだよ。大きいところには勝てないから」ということになりませんか。
上記三つ、「大きくする」、「回数を増やす」、「フランチャイズビジネスをする」以外の方法として、
アライアンスパートナー(同盟仲間)を作って「強くなる」という方法があります。
大きいところはたいてい行き詰まっています。
有能な人々の集まりだとしても「組織」は非常に難しいのです。
またフリーランスで優秀な方が「フリーランスではないカタチ」を模索していたり
します。
「小さいままで生き残る」ための方法としてアライアンス(同盟)を組むって普通でしょ。
現在でしょ。
しかもこれは実はアライアンス(同盟)はとても古いありかたなのです。
何故か。
「商店街」は実はアライアンス(同盟)を組んだ個人商店の集まりとして古くから存在しているからです。
デパートやスーパーマーケットに個人商店は勝てないでしょ。
でも「良い」商店街なら勝てますよね。
「良い」商店街ならですが。