嫌われるのが怖い―精神医学講義 (1981年) (Lecture books)
- 作者: 笠原嘉,加賀乙彦
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 1981/07
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本当に私は日本語は総ルビにして欲しいのですがこの本は笠原嘉(かさはらよしみ)さんと加賀乙彦さんが書かかれた本です。
私は「先生のおっしゃることはその通りだと思います。だけれども私にはどうしてもそう思えないのです。先生私を説得してください」と思いながら何度となく読んだ本です。
この本の中にこういう内容がありました。(これは私の記憶の中の言葉で正確な引用ではありません)
「君たちね現実を捕まえて「白」とか「黒」とか思いたがるし考えたがるでしょう。だから君たちは苦しむし場合によっては病気になるんだよ。冷静に現実をみてごらんなさい。現実は灰色でしょ。君たちは灰色の現実を捕まえて「白」とか「黒」とか言っているでしょ」という内容です。
当時私は若かったし案の定「白」とか「黒」とか思いたがっていたし考えたがっていたのです。そして「なるほど現実は灰色だ」ということはわかるのですが「どうしても「白だ」とか「黒だ」とか思いたがって苦しんでいた」のです。
世の中はそんなに「簡単」であるはずがないのですが日本中で二者択一を要求されています。
「核推進」と「核廃絶」
「護憲」と「改憲」
この二つの事例だけを問題にしても「そんなに簡単な問題であるはずがない」のです。
今(2017年)の今でいうと「保守」と「リベラル」とか。
「そんな簡単に済む問題であるはずもない」のです。
私は「嫌われるのが怖い」の影響を強く受けています。
そうなるとどうなるのでしょうか。
今私の中でたいていの問題は「灰色」になっているのです。
「核は推進派でもあるし廃絶派でもある」し「護憲派でもあるし改憲派でもある」し「保守でもあるしリベラルでもある」のです。
だけれども世間は「お前はどっちなんだ」という(私にとって)無茶な要求を私にしてきてその(私にとって無茶な)要求をし続けているのです。
世間のたいていはほとんどどちらかに所属しています。
そういう現状では私には友達ができないし私には友達はいないのです。