世の中と私

グチです。でも世間のおかしさをいちいちいうと世間にいられないでしょ。

私にはクセがある

近田春夫さんが、ある件で激怒していました。

 

職業名称についてです。

 

その方の人格とか仕事ぶりとかプライベートではまったくありません。

 

「職業名称だけ」にイラっときて書いていました。

 

ご本人はまったく悪くないのですが、そのかたがたまたま「マルチメディアクリエーター」という職業名称を名乗っているのが、近田春夫さんには最高にカチンです。

 

恥ずかしいということです。

 

その職業名称は恥ずかしすぎるということなのですが。

 

その方はまったく悪くないんです、この件。

 

あの世代で「マルチ」とか言われてた人たちは全員「マルチな才能」とかいうのが強力にイヤだったみたいなんですよ。

 

その下の世代はそういう人たちをみてるから「マルチっていいな」くらい思っているから、その認識の差でしょう。

 

私が音楽、例えばフリッパーズギターがどうとか書くのは近田春夫さんの影響だと信じて疑っていなかったのですが。

 

ちょっとだけ山下達郎さんを聴いてもいるし、ちょっとだけ渋谷陽一さんの書いたものを読んだりラジオ番組を聴いているわけです。

 

だから荻上チキさんの番組でビートルズの研究者の方が「ミスタームーンライト」をかけると、

 

「これってビートルズが日本に来た時にすごくカッコいいテレビドキュメンタリーが放送されて、私はみていませんが、オープニングにかかったのがミスタームーンライトだからですよね。オープニングの映像もカッコよかったらしいですね」とかわかるのがイヤです。

 

とかね、フリッパーズギターはこういうことでしょとかわかるのがイヤです。

 

これはなんか山下達郎さんをちょっと聴いてた、音楽もラジオ番組も、影響ですよ。

 

電気グルーブのシャングリラがあるでしょ。

 

私は普通に友達に「あれは元の曲があって」とかホントに普通なんですよ。

 

そうすると友達が「あれは他の電気グルーブの曲となんか違うよね。パクったの」とかいうから、

 

「そうじゃなくって、ヒップホップの人たちがサンプリングするでしょ。あれはサンプリングよりももっと大胆な、・・・なんていうのかな」とかいうと。

 

「サンプリングってなに」っていわれて、

 

「サンプリングかあ・・・。そこからですか」とか思うでしょ、私が。

 

で「シャングリラはフリッパーズギターよりも説明しづらい」とか思ってるんですよ。イヤなわけですよ、自分で自分が。

 

なんかもう、そういう自分なんですよね。

 

多重人格とかそういうことじゃないんですが。

 

師匠を持つって他人を自分の中に入れるようなことではたぶんあって、それをやるといろんなことはわかるけど。

 

僕も書いてはいないんですが、あるひとの職業名称で切れているのですよ。

 

近田春夫さんとおんなじです。

 

僕が自分の中にいれっちゃったひとたち、師匠たちなのですが、こういう言い方は非常に問題があるのですが、結構クセがありますよ。

 

ビートルズエイジでビートルズが好きだったっていうひとは実は大していないんんですよ。

 

それは渋谷さんがいってたから知ってて、あのひとがかわってて、クラスメイト相手にビートルズがいかにいいか語ってるんですよ。

 

今の言葉でいうとクラスメイトからすれば死ぬほどウザイやつでしょ。

 

「お前はビートルズが好きなのかもしれないけれども、オレら興味ないし」っていうことにしか過ぎないことですよ。

 

「渋谷のビートルズ説教なんだあれ」とかね。

 

え?と思いましたけれども、渋谷さんが19歳かなんかで出版社立ち上げて、編集長になるキッカケが吉本隆明さんの著作だったりするんですよ。

 

弟子がそれ笑っていいでしょうかっていう感じなんですよ、その件も。

 

クセがあるわけです。なんかみなさんが。

 

そういうひとたちをどこか自分の中にいれてますね。

 

渋谷さんがロック雑誌に普通に松任谷由実さんを呼ぶ感じとかね。

 

それはクセがあるでしょ。

 

私には「普通」でしかないんですよ。

 

達郎さんもヒップホップのひとが「オレは達郎さんにいったんだ」とか何かそういうひとですよ。

 

達郎さんがいうから「この曲の解釈って」とか思うし。

 

達郎さんをちょっと聴いてるから、映画「ジャージーボーイズ」は当然観に行くし、映画「ラブ&マーシー」も観に行くでしょ。

 

私にはそういうは「普通」でしかないのですが、ちょっとクセがあるみたいなんですよ、私に。

 

でも渋谷さんが吉本さんにほぼお礼をいうためだけ会ったのって吉本さんの晩年なんですよ。

 

達郎さんも、渋谷さんも、近田さんも、橋本治さんも、上の世代ですが、小林信彦さんもなんか仲間と集うってなくて。

 

小林信彦さんが筒井康隆さんを励ました件とかしってて、「地獄みなさい筒井さん」とかいうニュアンスの励ましをするとか、わかる気がします。

 

糸井さんとか仲間と集うでしょ。

 

いとうせいこうさんも仲間と集うでしょ。

 

全員なんか黙々と仕事するよ、オレみたいな感じだなあ。

 

全員集わないなあ。

 

渋谷さんが小林信彦さんにインタビューしたことがあるんですが、渋谷さんはインタビュアーだからご自身のことを説明しないから、小林信彦さんはなんでこのひとは僕に親近感をもっているのかなとか思っているとか、わかってたなあ。

 

そんなもんなんでしょ、私も。